裁定買い/裁定解消売り
この記事のポイント
裁定買いは、価格差があるときに「高い先物を売り・安い現物を買う」こと
裁定解消売りは、その価格差が縮んだタイミングで「反対売買(現物売り・先物買い)を行い、利益を確定すること
【簡単に】裁定買い/裁定解消売りってなに?
裁定買いとは、価格差があるときに「高い先物を売り・安い現物を買う」ことです。
裁定解消売りとは、その価格差が縮んだタイミングで「反対売買(現物売り・先物買い)を行い、利益を確定することです。

【ちょっと詳しく】裁定買い/裁定解消売りってなに?
まず裁定取引とは、同じもの(またはほぼ同じ価値)の価格差を使って利益を狙う取引です。
代表的なものが、日経平均株価(実際には買えないので、日経平均株価を構成する225銘柄)と日経平均先物です。

裁定買いでは、現物が安く、先物が高いときに「現物を買い、先物を売る」ことで、将来回収する利益の元となる価格差を確保します。

先物と現物の差額が利益となります。
50110円(先物) − 50100円(現物) = +10円(差額)
この時点ではまだ利益は確定していません。
その後、価格差が縮小することで利益が生まれます。

たとえば、次のような場合を考えてみましょう。
裁定買いしたときの価格
現物:50100円
先物:50110円
現在の価格
現物:50105円
先物:50106円
価格差:50106円 − 50105円 = 1円
このとき、最初の価格差(10円)との差である9円が利益になります。
10円 − 1円 = 9円
実際に、計算しても同じ結果になります。
現物:50105円 − 50100円 = +5円
先物:50110円 − 50106円 = +4円
合計:5円 + 4円 = +9


利益確定の方法は主に2つあります。
SQ日での利確
一つ目は、SQ日(3月・6月・9月・12月の第2金曜日)に反対売買(現物売り・先物買い)を行うことです。
先物を購入する場合、SQ日と呼ばれる先物の最終的な清算価格を決める日が満期日としてあらかじめ定められています。
たとえば、6月限の先物を買った場合、6月に強制的に決済されます。

SQ日に向かって現物と先物の価格は収束する傾向があり、結果として価格差は縮小します。

この場合、利益は次のようになります。
現物:50500円 − 50100円 = +400円
先物:50110円 − 50500円 = −390円
利益:400円 + (−390円) = +10

裁定解消売りでの利確
価格差が縮小したタイミングで「現物売り+先物買い」を行い、利益を確定させることを裁定解消売りと言います。
最近では、先物主導で株価変動することが多くなりました。
先物に売りが入った際、先物の価格が現物よりも低くなることがあります。
そのときに反対売買を行うことで、初めに確保した差以上に利益を生むこともあります。


現物:50050円 − 50100円 = −50円
先物:50110円 − 50045円 = +65円
利益:(−50円) + 65円 = +15

このように裁定取引では、「価格の方向」ではなく「価格差」によって利益が決まります。
そのため、現物が大きく上昇しても、それに連動して先物も上昇するので、現物の利益が増えた分だけ先物の損失も大きくなります。
この特性から、裁定取引は大きな利益を狙う手法ではありません。

【最後にまとめると】裁定買い/裁定解消売りってなに?
裁定買いは、「高い先物を売り・安い現物を買う」ことで将来回収する利益の元となる価格差を確保すること、裁定解消売りは、その差が縮んだタイミングで「反対売買(現物売り・先物買い)」を行い、利益を確定する行為なんだなって覚えておいてね。
