TIPSスプレッド
この記事のポイント
同じ満期のTIPSと国債の利回りの差を見て、市場の予想インフレ率の目安を知る指標
【簡単に】TIPSスプレッドってなに?
TIPSスプレッドとは、同じ満期のTIPSと国債の利回りの差から、市場が予想しているインフレ率の目安を知る指標です。

【ちょっと詳しく】TIPSスプレッドってなに?
まずTIPSとは、物価連動(インフレ連動)債のことです。
これはインフレに合わせて元本が増えることで、実質的な価値が守られる仕組みになっています。
物価が上がれば元本が増え、物価が下がれば元本が減ります。

たとえば、下記のような場合、
元本:100円
インフレ率:5%
利子率(年利):2%
まず、元本がインフレ分だけ増えます。
元本 : 100円 × 1.05 = 105円
そして利子は「増えた元本」に対して計算されます。
利子 : 105円 × 2% = 2.1円

ただし、デフレの場合、
元本:100円
インフレ率:−3%
利子率(年利):2%
このような場合は、元本が3%分だけ減ります。
元本 : 100円 × 0.97 = 97円
利子 : 97円 × 2% = 1.94円


TIPSはインフレから守られているため、国債よりも金利は低く設定されています。
見た目では、通常の国債の方が利回りは高く見えます。

このTIPSと国債の利回りの差のことを、TIPSスプレッドと呼びます。
TIPSと同じ満期の国債の利回り − TIPSの利回り = TIPSスプレッド

たとえば、下記のような場合、
| 債権の種類 | 利回り |
| 10年国債 | 4% |
| 10年TIPS | 3% |
このとき、
4% − 3% = 1%
この「1%」がTIPSスプレッドです。
これは、今後10年間の予想インフレ率は年間で1%ということです。

FRBは長期的にインフレ率を2%を目標にしています。
そのため、市場の予想インフレ率が年間2%を超えると、政策金利を引き上げる可能性が高くなります。

逆に、予想インフレ率が年間2%を下回っている場合、FRBによる政策金利の引き上げがされる可能性は低くなるでしょう。

TIPSスプレッドは日々変動しているため、一時的に2%を超えることもあります。
そのため、持続的に2%を超えているのかを確かめましょう。

【最後にまとめると】TIPSスプレッドってなに?
TIPSスプレッドは、同じ満期のTIPSと国債の利回りの差を見て、市場の予想インフレ率の目安を知る指標って覚えておいてな。
