社債スプレッドってどうやって活用するの?
この記事のポイント
株価と合わせてみることで、10年に一度の大不況の兆候を把握する手がかりになる
【簡単に】社債スプレッドってどうやって活用するの?
社債スプレッドは、株価の動きと一緒に見て、10年に一度の大不況に備えることができます。

【ちょっと詳しく】社債スプレッドってどうやって活用するの?
世界経済では、10年程度の周期で大不況が発生することがあります。
1973年:第一次オイルショック
1980〜1982年:米国インフレ退治不況
1990〜1991年:日本バブル崩壊・世界景気後退
2000〜2001年:ITバブル崩壊
2008〜2009年:世界金融危機(リーマンショック)
2020年:コロナショック

このような景気悪化の兆候を見るための指標の一つが、社債スプレッドです。

社債スプレッドでは、金融市場の状況を次の4つの局面に分けて考えます。
① リスクオン局面
② レバレッジ局面
③ リスクオフ局面
④ 財務緊縮局面
① リスクオン局面
リスクオン局面では、景気が上向きで金融環境も良好です。
そのため、銀行は積極的に企業へ融資を行い、企業も資金を借りやすくなることで設備投資などを積極的に行います。
景気も企業の業績も良好なので、株価は上昇して、社債スプレッドは縮小します。
銀行:融資を拡大
企業:収益性が改善・信用が高い
株価:上昇
社債スプレッド:縮小

② レバレッジ局面
レバレッジ局面では、企業の借り入れが増え始めます。
銀行の融資姿勢はリスクオンのときと変わらないけれど、企業の負債が増えることで、銀行の企業に対する信用が徐々に下がり始めます。
景気は良好なので株価は上昇しますが、企業への信用力は低下し始めているので、社債スプレッドは拡大します。
銀行:融資姿勢が慎重になる
企業:借入拡大に積極・信用が悪化
株価:上昇
社債スプレッド:拡大

③ リスクオフ局面
リスクオフ局面では、景気が悪化し始め、銀行の融資姿勢は大きく慎重になります。
企業も資金調達が難しくなり、業績も悪化しやすくなります。
その結果、株価は下落し、社債スプレッドも拡大します。
銀行:融資を縮小
企業:収益性が悪化・信用が低い
株価:下落
社債スプレッド:拡大

④ 財務緊縮局面
財務緊縮局面では、企業が借入金の返済を進めることで、信用力を回復し始めます。
景気はまだ弱いため、株価は下落しますが、企業の信用は徐々に回復し、社債スプレッドは縮小し始めます。
ここは、新たにリスクオン局面を迎える準備を整える時期です。
銀行:融資姿勢が改善される
企業:借入返済を優先・信用が回復し始める
株価:下落
社債スプレッド:縮小

実際に、下記のグラフは世界金融危機(リーマンショック)を4つの局面に分けたものです。
①は、実際に景気も企業の業績も良好なので、株価は上昇して、社債スプレッドは縮小しています。

②は、景気は良好なので株価は上がっていますが、企業への信用力は低下し始めているので、社債スプレッドは拡大しています。

③は、景気も企業の業績も悪化しているので、株価は下落し、社債スプレッドも拡大しています。

④は、景気はまだ弱いため、株価は下落していますが、企業の信用は徐々に回復し、社債スプレッドは縮小し始めています。


株価はNYダウやナスダックを見よう
株価を見るときは、NYダウかナスダックを見ると、市場全体の動きを把握しやすくなります。
NYダウは、アメリカを代表する30社の大企業の株価をもとに計算される株価指数のことです。
ナスダックは、ナスダック市場に上場している3,000社以上の株式で構成されている株価指数です。
このような株式指数を見ることで、アメリカの株式市場全体の動きを大まかに把握することができます。

【最後にまとめると】社債スプレッドってどうやって活用するの?
社債スプレッドは、株価と合わせてみることで、10年に一度の大不況の兆候を把握する手がかりになるんだなって覚えておいてね。
